「コロナウイルスによる豪州政府からの中小ビジネス(SME)へのサポートと支援」
補助金 - ビクトリア州ロックダウンの延長
【更新: 2020年9月21日】
ビクトリア州(特にメルボルン)の多くのビジネスが更なるロックダウン期間の延長による、更なる財務上のストレスに直面されているのでないかと思います。
そのためビクトリア州政府は、9月14日(月)から更に延長されたロックダウンを乗り切るために、ビジネスを支援するさまざまな補助金などを発表しました。「ビクトリア州の歴史上、州政府からの支援提供として最大の案」として公表されていますが、これまでに把握している内容を記載いたします。
要約いたしますと、提示されているビジネスへの支援の中には以下のものが含まれています。
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Business Support Fund (州政府補助金の第3弾)
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Sole Traders Support Fund
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Grants for the Hospitality Industry
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Relief for commercial tenants and landlords
| Business Support Fund第3弾
州政府としては、ロックダウンの延長により取引が制限されている対象ビジネスに補助金を以下のレートで再度提供します。
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$10,000: 2019/20年度の年間人件費が$650,000以下の場合
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$15,000: 2019/20年度の年間人件費が$650,000以上、$3 million以下の場合
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$20,000: 2019/20年度の年間人件費が$3 million以上、$10 millionまでの場合
以下にある条件を全て満たしている場合、この補助金を申請することが可能です。
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営業先住所がビクトリア州内にある
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ABNを保持され、2020年9月13日の時点でGST制度に登録されている
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ABNにリンクされている産業分類がこのリスト内に含まれている
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人件費が年間$10 million以下(グループ化なし)であること
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JobKeeper制度に登録されている
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WorkSafeに登録済み(WorkCover employer numberを提供する必要がある)
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管轄の州、または、連邦規制当局に登録されている
今回も残念ながら以下のビジネスは対象外となります。
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従業員のいないSole Traderとその他ビジネス母体(partnership, trustee のみのtrustなど)
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JobKeeper制度に登録されていない
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2019~2020年度の人件費が$10 million以上
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Licensed Hospitality Venue Fund(下記参照)の補助金を受領された場合
この補助金が対象外のビジネスは、以下の支援を受けられる可能性があります。
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Sole Trader Support Fund (下記参照)
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Licensed Hospitality Venue Fund (下記参照)
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ビクトリア州政府のBusiness Resilience Packageによる、その他の支援
お申し込みは、2020年11月23日11:59PMまで、こちらのリンクから申請可能です。
| Sole Traders Support Fund
Business Support Fund 補助金の対象外となられているビクトリア州のsole tradersに対して、条件次第で$3,000の支援補助金が発表されました。
申請するには、次の条件を全て満たす必要があります(以下はこれまでに発表されている内容で、申請開始時点で、更に何点か基準が増えていることも)。
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従業員のいないsole traderのみ
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営業先住所がビクトリア州内にある
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ご自身の住宅ではない物件(商業用テナント、または、ライセンシー)から営業されている
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ABNを保持されている
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ABNにリンクされている産業分類がこのリスト内に含まれている
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JobKeeper制度に登録されている
この補助金が期待外れであることは、商業用テナント、または、ライセンシーであるsole traderのみが利用できるということです。残念ながら、ビクトリア州政府としては、その他のsole trader(在宅ビジネスを含む)に関しては、JobKeeper制度を利用できているとの見解を示しているために除外されています。
2020年9月21日時点で申請はまだ開始していませんが、詳細はこちらのリンクをご参照ください。
| ホスピタリティ・飲食業界に対しての補助金
ビクトリア州のコロナウイルスの蔓延を遅らせるために、ステージ3とステージ4の「Stay at Home」規制で営業に大きな影響を受けたホスピタリティ・飲食業界を支援するために、いくつかのプログラムが公表されています。
CBD Small Hospitality Grant
メルボルンCBDにある中小ホスピタリティビジネスで、営業の悪化に直面した場合を支援するために、補助金が割り当てられました。この補助金の対象となるには、Business Support Fund - Expansion grantの受領者であることが必要で、申請するための案内を受け取られているはずです。
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$5,000 : 収容数 11席~100席
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$15,000: 収容数101席以上
こちらのリンクより申請が可能です。
Licensed Hospitality Venue Fund
酒類免許があるパブ、クラブ、ホテル、バー、レストラン、レセプションセンターなどで、営業先の収容人数と所在地に基づいて、$10,000から$30,000の現金補助金が提供されます。
参加資格基準や申請方法の全容はまだ発表されていませんが、詳細はこちらのリンクをご参照ください。
Hospitality Business Grant Program
ビクトリア州の対象ホスピタリティ・ビジネスで、2019~2020年度の年間人件費が$3 million以上、$10 million未満であれば、1回限りの$25,000の補助金が支給される可能性があります(条件により更に追加分もあり)。
Victorian Live Music Venues Program、および、または、Business Support Fund - Expansion Programの支援金を受け取ったビジネスは対象外です。
こちらのリンクより申請が可能です。
| Relief for commercial tenants and landlords
ロックダウン延長により商業テナントが直面する経済的困難を支援するための「Commercial Tenancy Relief Scheme」は、2020年12月31日まで延長されました。
影響を受けられているビジネスへの注意点としては、まずは「誠意を持って」賃貸主と交渉を続けられるとのことです。それにより、Victorian Small Business Commissionは、商業テナントが商業用賃貸料の軽減を交渉するために使用可能であるテンプレートの手紙を発行しています。
また州政府のガイダンスとしては、売上高減少を証明するためにテナントは賃貸主に以下を提供することが良いかと提案されています。
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会計システム、またはBASからの売上高の情報
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年間売上高が$50 million以下であり、JobKeeperプログラムに参加されている証明
一方、賃貸主はテナントに以下のいずれを要求されるべきではないです。
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将来の資金繰りの見通し(cash flow projections)
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今年度の決算情報、または、現時点での銀行残高証明
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外部会計士による財務情報の正確性の確認
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会計士からテナント提供の財務情報を証明する手紙
Rent reliefに関する詳細については、こちらのサイトにある案内 をご参照ください。
また、賃貸主には、
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住宅・商業用不動産のどちらの入居者に対して、最低3ヶ月分の賃貸料の50%以上を免除された場合には、2020年度land taxの50%免除が可能
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商業用不動産のowner-occupiersは、いくつかの条件を満たせば(JobKeeper制度への参加も含む)、2020年度のland taxが25%免除可能
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2020年度Land Tax の残額を2021年3月31日までお支払いを延期することが可能
また、テナントの賃貸料を減額した後に財政難に直面している個人の商業用不動産の賃貸主(共同所有者も含む)のために、最大$3,000を提供するCommercial Landlord Hardship Fund制度もあります。
申請はこちらのリンクから、2020年8月21日から8週間、または予定されている資金が全て提供された場合のどちらか早い方まで受け付けています。
(更新:2020年9月21日)
Disclaimer:
本資料は、更新日までの一般的な情報提供を目的とするもので、税務的なアドバイスで はありません。個別の状況に関しては、専門の会計士・登録税理士にご相談ください。